逆子ってどういう状態？鍼灸で整える“お腹の中のバランス”

１．逆子とは？

妊婦さんのお腹の中では、赤ちゃんは通常「頭が下」を向いています。
頭が一番大きく、出産のときに最も安全な体勢だからです。

ところが、数パーセントの赤ちゃんは「頭が上」「お尻が下」のまま回らずに過ごすことがあります。
この状態が「逆子（さかご）」です。

お尻が下にある場合や、足を伸ばしている場合、膝を曲げている場合など、体勢にはいくつかのパターンがありますが、いずれも頭が上を向いているため、自然分娩が難しくなります。

２．逆子と診断される時期

病院で「逆子」と診断されるのは妊娠28週ごろが多いです。
この時期は、赤ちゃんもまだ小さく、お腹の中で回りやすいため、
早めに鍼灸を始められる方もいらっしゃいます。

28〜30週の間に自然に回ることもありますが、
30週を過ぎても逆子のままの場合は、病院で「逆子体操」を指導されることが多いです。

３．逆子の原因

逆子になる原因は、実ははっきりとはわかっていません。
胎盤の位置や子宮の形、筋腫などが関係する場合もありますが、
それらに該当しない方でも逆子になるケースがあります。

鍼灸師の経験から見ると、

• 立ち仕事（看護師さん、小学校の先生など）
• 座りっぱなしのデスクワーク
  といったお腹が張りやすい生活習慣の方に多い印象です。

また、冷たい飲み物を好む方も多く、
胃腸の冷えが影響していると考えられます。
果物、アイス、冷たいコーヒーやお茶などを日常的に摂る方は注意が必要です。

さらに、お風呂に入らずシャワーだけで済ませる方は「足がよくつる」という症状が出やすく、
これも血流の滞りや冷えのサインといえます。

４．鍼灸による逆子ケア

病院では、まず逆子体操が基本の対応になります。
それでも改善しない場合に、鍼灸を取り入れる方が多いです。

診断を受けたら、できるだけ早く鍼灸を始めるのがおすすめです。
赤ちゃんが自然に回りやすいのは35週ごろまで。
（まれに37週で回る方もいらっしゃいます。）

当院では、
鍼・お灸・整体・セルフケアを組み合わせて、
身体全体のバランスと血流を整える施術を行っています。

冷えて動きが悪くなっている部分をやさしくほぐし、
子宮の血流を促し、赤ちゃんが回りやすいスペースを確保していきます。

施術中に「赤ちゃんがよく動いた」と感じられる方も多く、
施術後は腰や足が軽くなるなど、血行の変化を実感されます。

５．お家でできるセルフケア

施術とあわせて、以下のようなセルフケアも大切です。

• ご自宅でのお灸の方法
• 体を温める食事の取り方
• 軽い体操
• 赤ちゃんが回るイメージトレーニング

これらを続けることで、赤ちゃんが回る確率はより高まります。

ただし、すべてのケースで回るわけではありません。
妊婦さんの身体や赤ちゃんの状態によっては、自然の流れに任せるしかない場合もあります。

それでも、母体の血流や体調が整うことで、
お産そのものがスムーズになる方も多くいらっしゃいます。

私たちは、一人ひとりの妊婦さんにベストを尽くす施術を心がけています。

🌸まとめ

逆子は特別なことではなく、多くの妊婦さんが経験する一時的な状態です。
焦らず、身体を整え、赤ちゃんと一緒に心地よいお腹の環境をつくっていきましょう。